MOVEit Transfer には、サーバーで定期的に実行される「スケジュールタスク」というアプリケーションが含まれています。これらのアプリケーションは、MOVEit Transfer システムを保守したり、遅延通知やパスワード期限切れなどの時間ベースの操作を実行したりします。アプリケーションは、Windows スケジュールタスクのリスト内の 2 つのタスクによって実行されます。これらのタスクは、MOVEit Transfer のインストール時に自動的に追加されます。
2 番目のグループは Nightly グループです。これは、デフォルトで、毎夜午前 1 時に実行されます。このグループのアプリケーションは、一般に、MOVEit Transfer システムの一貫性を確認したり、ログや安全なメッセージ、および期限切れデータをアーカイブ化したりします。このグループを実行する Windows スケジュールタスクエントリは、「MOVEitNightlyTask」と呼ばれます。
ConsistencyCheck タスクでエラーが見つかったら、DBFixup を実行してエラーを調整するように推奨する設定済みの管理者メールアドレスに通知が送信されます。MOVEit Transfer コンソールで スタート | プログラム | MOVEit Transfer メニューから DBFixup を実行すると、いくつかのプロンプトが順に表示されます。データベースにアクセスするには、MOVEit Transfer が使用する MySQL ユーザーのパスワードが必要です。これは、インストール時に設定されるパスワードです。データベースエラーが発生すると、DBFixup は問題のあるテーブルエントリを削除するか、整合性がとれるように変更します。ファイルシステムエラーが発生すると、一致しないファイルとフォルダーが削除されます。
注: MOVEit Transfer が Web ファーム環境で実行されている場合、DBFixup はどのノードでも実行できますが、使用できるのは、NAS バックエンドの共有ファイルシステムにアクセスできるユーザーに限られます。DBFixup が適切なアクセス許可を持つユーザーによって実行されていない場合、要件を記したエラーメッセージが表示されます。
注: DBFixup は管理者として実行してください。
整合性チェッカーが実行中に大きな夜間負荷が生じる場合などは特に、誤検知が報告される場合があります。チェッカー機能を使用すると、チェッカー実行時に作成、削除、または移動中であったファイルが検出される場合があります。これらのエラーは、通常、ConsistencyCheck タスクが実行された翌日に表示されなくなります。報告された不整合に関して疑わしいと思われる場合は、もう 1 日待ってもよいでしょう。通知メールに記載された情報を使用して、Web インターフェイスからファイルまたはフォルダー ID を調べることもできます。
各ローカルシステムドライブに残りの容量があるかどうかを確認します。ドライブの残りの容量が設定可能なメガバイト数よりも少ない場合は、E メールメッセージを [Send Errors To (エラーの送信先)] E メールアドレスに送信し、容量が少ないドライブを示します。
デフォルトでは、ドライブの残りの最小容量は 1024MB (1GB) です。この値は MOVEit Transfer Config ユーティリティから変更できます。
マシンと ISAPI URL がまだ有効であるかどうかを数分ごとに確認します。これらの URL が急に無効になる主な理由は、誰かが IIS サーバーにセキュリティ上の変更を行い、その変更が致命的であるかどうかを調べるための MOVEit Transfer Check ユーティリティを実行しなかったことにあります。これらのいずれかの URL がタイムアウトすると、不正なメッセージが返されるか、異常を示します。SysCheck は E メールメッセージを [Send Errors To (エラーの送信先)] E メールアドレスに送信し、問題を解決するための提案を示します。
コンテンツスキャン設定 (ウイルス対策と情報漏えい対策) が有効な場合は、スキャンエンジンを使用できるかどうかを数分ごとに確認します。スキャンエンジンを使用できない場合は、E メールメッセージを [Send Errors To (エラーの送信先)] E メールアドレスに送信し、この状況が改善されるまで MOVEit Transfer サーバー経由でファイルを送信できないことを警告します。スキャンエンジンを再度使用できるようになると、スキャンが正常に動作していることを示すメールを送信します。
TamperCheck
すべてのログエントリを (組織ごとに) にチェックし、各組織の暗号化ハッシュチェーンが変わっていないことを確認します。改ざんが検出された場合は、説明とログを示した通知が [Send Errors To (エラーの送信先)] E メールアドレスに送信されます。
TamperCheck を手動で開始し、(コマンドラインウィンドウに実行結果を表示する) MOVEit Transferログの改ざんチェックリンクは、MOVEit Transfer プログラムグループの [Start (スタート)] メニューから使用できます。TamperCheck を実行した後、「Completed with errors (エラーで終了)」というフレーズが表示されると、TamperCheck は正常に行われなかったとみなされます。エラーの正確な理由は、ログと通知メールメッセージに記載されます。
各スケジューラアプリケーションも、エラーが発生した場合に具体的なログファイルを書き出します。これらのファイルには「.err」という拡張子が付き、通常のログファイルと同様に、自動的に適用が除外されます。エラーがない場合、エラーログファイルには何も記載されません。それ以外の場合は、発生したエラーの具体的な内容がファイルに書き出されます。また、エラーが発生した場合は、システム用に設定された [Send Errors To (エラーの送信先)] E メールアドレスに E メールメッセージが送信され、受信者にエラーが発生したホストとエラーが発生したアプリケーションを通知します。エラーログファイルの内容は E メールの本文に含まれ、アプリケーションに適した通常のログファイルも E メールに添付されます。
[SessionsTotal] - MOVEit Transfer で登録されている ASP.NET セッションの合計数。
[SessionsActive] - MOVEit Transfer で登録されているアクティブな (最近 5 分以内に操作した) ASP.NET セッションの合計数。
統計収集サイクル中に重大なエラーが発生した場合、SysStat はシステム上で設定された [Send Errors To (エラーの送信先)] E メールアドレスに E メールメッセージを送信するか、エラーを Windows アプリケーションイベントログに記録することで、エラーを報告します。ほとんどの場合、SysStat は収集できる情報を記録し、作業を続行します。特定のフィールドで情報を収集できない場合は、通常、そのフィールドに 0 または -1 の値が記録されます。値が -1 の場合は、不明なエラーが発生したことを示します。値が 0 の場合は、既知のエラーが発生したことを示します (SysStat が情報の収集に使用しているプロセスが実行されていない場合がほとんどです)。フィールドの値が 0 であっても、エラーが発生したとは限りません (CPUUsagePercent は実行されているが、何も処理を行っていないプロセスに対して 0 を返すことがよくあります)。
データベースファイルシステムがリモートの場合は、特定のデータベース関連またはファイルシステム関連のフィールドでも値が -1 になります。これは、MOVEit Transfer が Web ファーム設定の場合によくあります。さらに、データベースパフォーマンス統計は、ローカル MySQL データベースに対してのみ記録されます。ローカルおよびリモートの SQL Server データベースは、パフォーマンス統計に対しては照会されません。
MOVEit Transfer ヘルパーサービス
MOVEit Transfer ヘルパーサービスは、その他の MOVEit Transfer サービスに対して多数のユーティリティ関数を実行します。
CA およびクライアント証明書管理 - Web インターフェイスサービス (IIS など) は、Microsoft 証明書ストアを直接変更するための十分な権限では実行されません。MOVEit Transfer ヘルパーサービスを使用すると、Web インターフェイスはストアから証明書を間接的に作成、インポート、削除できます。