例:ネットワーク統計モニタの使用による、受信および破棄した IP データのチェック

ネットワーク統計モニタを使用して、ネットワークプロトコル (IP、TCP、UDP など) のさまざまな種類のパケットおよび接続の統計情報が、ユーザーが許容範囲内の値として指定したしきい値内に収まっていることを確認できます。これにより、ユーザーはデバイスで特定の種類のネットワークデータを期待どおりに処理できます。

たとえば、破棄された IP 受信しきい値モニタを使用して、サービス品質 (QOS) 機能を搭載したルーターが Voice over IP (VoIP) を優先するように設定された状況を監視することができます。このような状況では、あるルーターが受信するその他の IP データグラムは遅延処理のためにバッファリングされ、VoIP データの方が優先されます。バッファ領域があふれた場合、ルーターが優先度の低い IP データグラムを先に受信していた場合でも、それらのデータグラムは破棄されます。この例は、あるルーターが受信したもののバッファから破棄された IP データについて設定されたしきい値を監視するネットワーク統計モニタの設定および割り当てについて説明するものです。この例ではまた、モニタに障害が発生したらユーザーに通知する E メールアクションを設定して割り当てます。

ネットワーク統計モニタを設定するには:

  1. [管理者] パネルから、[モニタライブラリ] を選択します。[モニタライブラリ] ダイアログが表示されます。
  2. [アクティブ] タブが選択されていない場合は、このタブを選択します。
  3. アクティブモニタライブラリで [新規] をクリックします。[アクティブモニタの種類の選択] ダイアログが表示されます。
  4. リストから [ネットワーク統計モニタ] を選択し、[OK] をクリックします。
  5. [名前] に「Cisco Router Buffer Overflow Monitor」などのモニタ名を入力します。
  6. [説明] にモニタの説明を入力します。この説明は、アクティブモニタライブラリでモニタ名の横に表示されます。
  7. ダイアログの [監視するしきい値] セクションで [破棄された IP 受信] を選択します。
  8. [OK] をクリックして、変更を保存します。

"破棄された IP 受信" モニタを設定した後は、そのモニタを使用して確認するデバイスに割り当てる必要があります。この例の以降の手順で、そのモニタを単一のデバイスに割り当ててからアクションビルダを使用して、モニタが停止したらユーザーに通知する E メールアクションを設定して割り当てます。

ヒント このモニタを [フィールドの一括変更] を通じて一度に複数のデバイスに割り当てることもできます。詳細については、「複数のデバイスへのモニタの割り当て」を参照してください。

破棄された IP 受信モニタを割り当て、E メールアクションを設定して割り当てるには:

  1. モニタを割り当てるデバイスのプロパティに移動します。
    1. [デバイス表示] または [マップ表示] でデバイスを右クリックします。右クリックメニューが表示されます。
    2. [プロパティ] を選択します。[デバイスのプロパティ] ダイアログが表示されます。
  2. [アクティブモニタ] をクリックします。[デバイスのプロパティ] - [アクティブモニタ] ダイアログが表示されます。
  3. [追加] をクリックします。[アクティブモニタのプロパティ] ダイアログが表示されます。
  4. [Cisco Router Buffer Overflow Monitor] を選択し、[次へ] をクリックします。
  5. モニタのポーリングプロパティを設定し、[次へ] をクリックします。
  6. [個別のアクションを適用する] を選択し、[追加] をクリックします。アクションビルダが表示されます。
  7. [新しいアクションの作成] を選択し、[次へ] を選択します。
  8. [E メールアクション] を選択し、[次へ] をクリックします。
  9. [次の状態変化が起きたときにアクションを実行][停止] を選択します。このオプションにより、ルーターが IP データを受信したもののデータが多すぎてバッファがあふれたことをモニタが検出すると、WhatsUp Gold によって状態変化が発行されるよう指定されます。[終了] をクリックします。[新しい E メールアクション] ダイアログが表示されます。
  10. [名前] に「Cisco Router Buffer Overflow Monitor」などのモニタ名を入力します。
  11. オプションで、説明を編集します。
  12. [SMTP サーバー] ボックスに E メールサーバー (SMTP メールホスト) の IP アドレスまたはホスト (DNS) 名を入力します。
  13. [ポート] に SMTP サーバーがインストールされているポート番号を入力します。デフォルトの SMTP ポートは 25 です。
  14. オプションとして、[タイムアウト] をデフォルト値の 5 秒から別の値に変更します。
  15. [メール宛先] ボックスに、通知を受信する E メールアドレスを入力します。アドレスを 2 つ入力する場合は、コンマで区切ります。スペースは必要ありません。アドレスには、角かっこ、スペース、引用符、および丸かっこを使用できません。
  16. オプションとして、[メール差出人] ボックスでアドレスを編集します。ここに表示されるアドレスは、通知の送信元として表示されます。
  17. SMTP サーバーで認証を使用する場合は、[SMTP サーバー認証が必要] を選択します。これにより、[ユーザー名] オプションと [パスワード] オプションが有効になります。
  18. 必要に応じて、認証用の [ユーザー名] および [パスワード] を入力します。
  19. SMTP サーバーで TLS 接続でのデータ暗号化が必要な場合は、[暗号化接続 (SSL/TLS) を使用する] を選択します。
  20. [メールの内容] をクリックして通知内容を入力します。
  21. [件名] に「%ActiveMonitor.Name has failed (%Device.HostName)」と入力します。このメッセージは、デバイスの種類、停止状態、およびモニタに障害が発生したデバイスのホスト名を示します。
  22. [メッセージ本文] に次のように入力します。

    This %ActiveMonitor.Name has failed on %Device.Address.

    Please check or restart the %Device.HostName.

    ----------------------------------------

    This mail was sent on %System.Date at %System.Time
    Ipswitch WhatsUp Gold

    このメッセージは、IP データでバッファをあふれ、そのため確認または再起動する必要があるしきい値にデバイス (ルーターなど) が達したことを示します。

    ヒント オプションとして、モニタの割り当て先デバイスの [デバイスのステータス] または [モバイルデバイスのステータス] レポートへのリンクを追加することができます。

  23. [OK] をクリックして、変更を保存します。
  24. [アクティブモニタのプロパティ] ダイアログで [終了] をクリックします。

参照

ネットワーク統計モニタの追加および編集