共有アドレスの処理 (デバイスのマージ)
検出機能を使用して同一のネットワークまたはハードウェアアドレスを共有するネットワーク上のデバイスを検出する場合、WhatsUp Gold 検出アドレス例外 () を指定できます。アドレス例外を追加することで、非標準ハードウェアアドレス指定または非標準ネットワーク設定 (あるいはその両方) を使用する環境を WhatsUp Gold 検出でスキャンする際にホスト境界を識別するために必要な情報を提供できます。
: 高可用性構成に展開されたファイアウォール、ルーター、レイヤー 3 スイッチでは多くの場合、共有 IP アドレスを使用します。
背景
デフォルトでは、WhatsUp Gold 検出はネットワークまたはハードウェアアドレス指定を使用して、デバイスの「固有性」を判別します。共有アドレス指定は特別なネットワークアーキテクチャまたはトポロジで行われ、通常は高可用性環境、ネットワークロードバランス、仮想化スキームなど、LAN に限定されています。こうしたシナリオでは、IP アドレスまたは MAC アドレスは、デバイスやホスト境界の予測因子として信頼性があまり高くありません。検出アドレスの例外を適用し、検出サービスを再起動すると、この例外に従って指定されたアドレスを使用するすべてのデバイスが検出マップと検出リストに表示されます。
アクション
。 IP アドレス例外を新規作成します。サブネット範囲はサポートされています。
- 。アドレスまたはアドレス範囲を追加/編集します。CIDR 表記を使用して、サブネットを指定できます。予約されている IP アドレスは編集できません。
- 。このフィールドを使用して、例外の背後にあるポリシーやシナリオについて説明します。
IP アドレスの例
CIDR (Classless Inter-Domain Routing) 表記を使用して、特定のサブネットのすべての IP を指定します。たとえば、特定のスイッチまたはコントローラの IP をすべて指定するには、CIDR 表記を使用してアドレスのネットワーク部を指定します。
サブネットを指定する。単一のサブネットのアドレス例外を作成します。
CIDR 表記を使用して、サブネット全体のアドレス例外動作を指定します。
構文:
<IP アドレス>/<ネットワーク部と見なすビット数>
例:
198.51.100.0/24
--ここで、「/24」は、最初の 3 つのオクテットがこのアドレス (198.51.100
) のネットワーク部であることを示します。
--さらに、この場合、ネットワーク部の下にあるすべてのホストが WhatsUp Gold でアドレス例外動作を示します。
前の値は、次の値を簡潔に示したものです。
198.51.100.0-198.51.100.255
ドメインを指定する。ネットワーク全体の例外を作成します。
CIDR 表記を使用して、アドレス例外を通常の企業ネットワークまたはドメイン全体に追加することもできます。たとえば、「ワイドネット」例外は、WhatsUp Gold 監視ソリューションを特定する際に、新しいデバイスや外れ値を検出する検出スイープの一部として展開することができます。
構文:
<IP アドレス>/<ネットワーク部と見なすビット数>
例:
198.168.0.0/16
--ここで、「/16」は、最初の 2 つのオクテットがこのアドレス (198.168
) のネットワーク部であることを示します。
--さらに、この場合、ネットワーク部の「下にある」IP が指定されたすべてのデバイスは WhatsUp Gold でアドレス例外動作を示します。
。 MAC アドレス例外を新規作成します。プレフィックスの一致はサポートされています。
- 。アドレスまたはプレフィックスを追加/編集します。
- 。このフィールドを使用して、例外の背後にあるポリシーやシナリオについて説明します。
MAC アドレスの例
単一の MAC アドレス。最も簡単なケース。
最も簡単なケース
単一の MAC を指定します。
00-00-5E-00-53-88
ベンダープレフィックスで指定する。範囲内で重複がないことを確認します。
ベンダープレフィックスで MAC を指定する
MAC アドレスの一部を指定して、特定の NIC カテゴリまたはベンダーのデバイスのマージを除外することができます。たとえば以下のように指定してアドレス例外を追加します。
- VMware で生成された VNIC「ハードウェア」ID。
00:50:56
- テストとドキュメント用に ICANN、IANA で予約されている MAC アドレス。
00-00-5E
- Dell で使用されている MAC アドレス。
EC.F4.BB
。 例外を変更します。組み込みの例外 (IANA/IETF 予約/制限アドレスなど) は変更できません。
- 。アドレスまたはアドレス範囲を追加/編集します。CIDR 表記を使用して、サブネットを指定できます。予約されている IP アドレスは編集できません。
- 。このフィールドを使用して、例外の背後にあるポリシーやシナリオについて説明します。
IP アドレスの例
CIDR (Classless Inter-Domain Routing) 表記を使用して、特定のサブネットのすべての IP を指定します。たとえば、特定のスイッチまたはコントローラの IP をすべて指定するには、CIDR 表記を使用してアドレスのネットワーク部を指定します。
サブネットを指定する。単一のサブネットのアドレス例外を作成します。
CIDR 表記を使用して、サブネット全体のアドレス例外動作を指定します。
構文:
<IP アドレス>/<ネットワーク部と見なすビット数>
例:
198.51.100.0/24
--ここで、「/24」は、最初の 3 つのオクテットがこのアドレス (198.51.100
) のネットワーク部であることを示します。
--さらに、この場合、ネットワーク部の下にあるすべてのホストが WhatsUp Gold でアドレス例外動作を示します。
前の値は、次の値を簡潔に示したものです。
198.51.100.0-198.51.100.255
ドメインを指定する。ネットワーク全体の例外を作成します。
CIDR 表記を使用して、アドレス例外を通常の企業ネットワークまたはドメイン全体に追加することもできます。たとえば、「ワイドネット」例外は、WhatsUp Gold 監視ソリューションを特定する際に、新しいデバイスや外れ値を検出する検出スイープの一部として展開することができます。
構文:
<IP アドレス>/<ネットワーク部と見なすビット数>
例:
198.168.0.0/16
--ここで、「/16」は、最初の 2 つのオクテットがこのアドレス (198.168
) のネットワーク部であることを示します。
--さらに、この場合、ネットワーク部の「下にある」IP が指定されたすべてのデバイスは WhatsUp Gold でアドレス例外動作を示します。
。 例外を削除します。
デフォルトのアドレス処理ルールに戻すには例外を削除します (WhatsUp Gold 検出ではネットワークまたはハードウェアアドレス指定を強制的に行って単一のデバイスを識別します)。
: IP アドレス例外を削除する前に、IP アドレスの値をコピーします。この値は CIDR 表記も含め (該当する場合)、検出スキャンに再利用できます。
重複するアドレス指定を使用してデバイスを管理する場合の一般的なワークフロー
共有アドレス指定スキームを使用してデバイスを管理および監視する場合の一般的なワークフロー:
1.
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特定する
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アドレス例外を適用するアドレスまたはセグメントを特定します。一般的なシナリオは次のとおりです。
- デバイスが検出されていない場合。「共有アドレス指定の一般的な使用方法」というトピックの説明に従いデバイスのカテゴリを検出すると、マップ/リストに表示されるデバイスの数が予想より少ないことがわかります。
- デバイスレコードがマージされている場合。高可用性構成に展開されたゲートウェイやファイアウォールなどのデバイスは、「デバイスマージ決定情報」で説明しているようにそれぞれのピアとマージされます。
- 一般的な調査。「共有アドレス指定の一般的な使用方法」で説明している特性を満たす小さいセグメントなどに、NAT アクティビティ、ネットワークブリッジなどを検出する方法として例外を適用することができます。
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2.
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最初から開始する。
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ネットワークを既にスキャンしている場合は、最初から開始するとよいでしょう。共有アドレス指定スキームによりマージされた可能性のあるデバイスは WhatsUp Gold から削除します。
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3.
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例外を追加する
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これらのアドレスの例外を個別、サブネット範囲、またはベンダープレフィックス (MAC) として適用します。
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4.
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再起動して再スキャンする
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検出サービスを再起動して例外をアクティブにし、検出を再実行します。
アドレス例外を適用し、検出サービスを再起動して設定を再度読み込んだ後、変更の影響を確認したいネットワーク、ネットワークセグメント、または対象のアドレスを再スキャンします。
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5.
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監視を追加する
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ネットワークをスキャンしたら、(アドレス例外ルールの結果として) 検出された新しいデバイスを監視対象ネットワークに追加し、ライセンスにカウントするかどうかを判断できます。
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: アドレス例外を WhatsUp Gold 検出設定に適用するには、検出サービスを再起動する必要があります。
再スキャンのガイドライン
IP アドレス例外のテーブルに変更を加えた後は、以下のスキャン/再スキャンのガイドラインに従います。
- 同じ IP 範囲をスキャンする。共有アドレスの使用が特定のサブネットまたは範囲に制限されている可能性がある場合は、アドレス例外を追加した範囲を再検出します。たとえば、この方法は、1 つ以上のワイヤレスコントローラによって割り当てられたアドレスプールで重複を調べる場合や、VM が通常見つかる範囲を調べる場合、その他、IP の重複がよく発生するシナリオで重複を調べる場合に最適です。
- スキャンをすべての監視対象デバイスに適用する。変更を監視対象デバイスのみに適用する場合は、[マイネットワーク] リストですべてのデバイスを選択し、 を [デバイス管理アクション] メニューから選択します。
MAC アドレス例外の再スキャンのガイドライン:
- 特定のサブネットまたは IP 範囲をスキャンする。たとえば、VMware ベンダーの MAC プレフィックス (00:50:56) の例外を追加した場合は、再スキャンのターゲットを VMware の VM が実行されているサブネットまたは IP アドレス範囲に指定します。
- ネットワークをスイープする。「ワイドネットのキャスト」アプローチを使って、アドレス指定の設定ミス、偽装、その他の予期しない使用を簡単に調べるには、スキャン範囲を広げることができます。