ダイヤルアップ接続の設定

IMail Server は年中無休のインターネット接続で使用できるよう設計されていますが、ダイヤルアップ接続をサポートするのに IMail Server を使用することもできます。IMail Server からご使用のインターネットサービスプロバイダ (ISP) へのダイヤルアップ接続を作成し、これで自分の ISP でアカウントからメールを受信することができます。

IMail Server はダイヤルアップ機能またはダイヤルコマンドを実行しません。ご使用の ISP に RAS/PPP 接続を開始するには、スケジューリングプログラムを使用するか、または手動で接続を開始する必要があります。

IMail Server は Windows 上の TCP/IP トランスポートを使用しますが、Windows TCP/IP トランスポートを構成しません。RAS/PPP 接続を設定する必要がある場合は、Windows ヘルプを参照してください。

インターネットサービスプロバイダからのメールの受信

ダイヤルアップ接続を使用する場合、インターネットからのインバウンドメールはどこかに保存する必要があります。これは通常 ISP で行われます。ISP は幾つかの方法でメールを保存できます。最も有名な方法のうち 3 つの方法は次のとおりです。

自分のドメインを登録するには、ISP にご連絡ください。ほとんどの場合、名前を考えれば ISP が代わりに行ってくれます。

方法 1 を現在使用している場合は、ISP からメールを受信するために、方法 2 または 3 に変更する必要があります。IMail Server は、ISP メールサーバ上の個人のメールアカウントにログインしてメールを取り込み、メールを正しく解析することはできません。

ダイヤルアップアクセスのためのサーバーの設定

  1. ダイヤルアップ接続を使用して IMail Server の設定を行うのは上記の方法 2 でも 3 でも同じです。設定を行うには、IMail Server コンピュータ上でユーザに対するメールアカウントを作成する必要があります。詳細については、 IMail ユーザの管理 を参照してください。方法 2 を使用する場合、ユーザ名は ISP のコンピュータ上と IMail Server コンピュータ上で同一である必要があります。
  2. 電子メールドメイン名を Windows に伝えます。Windows は、ドメイン名を調べるとき、最初に \winnt\system32\drivers\hosts ファイルを検索します。一致するものがない場合は、ドメインネームサーバ (DNS) にそのドメイン名に対する IP アドレスを問い合わせします。

    これが問題を起こすのは Windows コンピュータには ISP コンピュータとは異なる IP アドレスがあるからです。IMail Server は着信メールを調べるとき、メールの宛先ドメイン名を調べます。ドメイン名が ISP のコンピュータ (ISP の IP アドレス) にポイントしている場合、IMail Server は (正しいと判断して) このメールを ISP のコンピュータに返送します。これらコンピュータの 1 台がメールを元の送信者に返送まで、このメールは行ったり戻ったりし続けます。

    この問題を回避するには、そのドメインを仮想ホストとして設定します。次に着信メールを宛てるドメイン名を追加します。 -- これは ISP のものか (方法 2、を参照してください。) あるいは自分のもの (方法 3、を参照してください) かどちらかで、[ドメイン] ページ上で行ってください。詳細は新規 IMail ドメインの追加IP アドレスのある仮想 IMail ドメインの設定、あるいはIP アドレスのない仮想 IMail ドメインの設定を参照してください。

  3. 年中無休でダイアルアップインターネット接続を維持する予定の場合は、ISP は貴社に対するメールをすべてスプールする必要があります。次に ISP にコンピュータを設定させて、メールを IMail Server コンピュータに定期的に送信するよう試みます。ISP がどのくらいの頻度でサーバにメールを送信するかは、ダイヤルアップ接続がどれくらいの頻度で行われるかで決まります。キュー時間の判断には次の要素を考慮してください。最初の要素が最も重要です。
    • ダイヤルアップ接続はどれぐらい続きますか。(10 分、20 分、30 分)
    • ISP のコンピュータはどれぐらいの頻度でスプールされたメールをご使用のコンピュータに送信しようとしますか。
    • ご使用のコンピュータはどれぐらいの頻度でインターネットにメールを送信しますか。
    • ダイヤルアップ接続を行ったときにどれぐらいの量のメールを送受信しますか。

例えば接続時間が 20 分で、比較的軽いトラヒック (50 メール受信と 50 メール送信) で比較的短いメッセージ (添付ファイルや大きなサイズのファイルは無し) の場合、以下のようにキュー時間を設定できるかもしれません。

キュー時間

時間 (分単位)

接続時間

20

ISP キュー時間

15

IMail Server キュー時間

15

メール数量

50 メール受信/50 メール送信 (短いメッセージ)

この例では、接続時間は IMail Server が ISP コンピュータに接続している時間の長さであり、スケジューリングプログラム内で設定します。ISP キュー時間は ISP メールコンピュータが IMail Server にメールを送信する頻度を決定します。IMail Server キュー時間は IMail Server が ISP またはインターネット (SMTP オプション で設定) にメールを送る頻度を決定します。

メールが必ず処理されるように、接続時間に無関係に、キュー時間を接続時間より短くします。メッセージを例より多く送受信すると予想される場合、またはより長いメールを送受信すると予想される場合は、接続時間を延長または両方のキュー時間を短縮できます。

代わりに、ETRN コマンドを使用して ISP のメールサーバから手動でメールを取り込むこともできます。ETRN を使用してのダイヤルアップ接続でのメールの取り込みを参照してください。.