スプールディレクトリは キュー とも呼ばれます。メッセージが配信されるのを待機する場所だからです。キューのメッセージには IMail Server その他のメールサーバーが作成したエラーメッセージ、ならびに着信メッセージ、送信メッセージ、添付ファイルが含まれます。スプールディレクトリは IMail Server ログファイルが保存される場所でもあります。
スプールディレクトリのファイルはすべてプレーンテキストであり、Windows のメモ帳で表示できます。しかし、D (データファイル) あるいは Q ファイル (メッセージ待機配信) を編集する場合は、IMail Server と互換性のないファイルをレンダリングする可能性があることにも注意してください。
キュー内のファイルを表示するには、ビューキュー内でのメッセージの管理を参照してください。
キュー内のファイルは入る最中、または出る最中でます。[試行回数] ボックスには IMail がメッセージを配信しようとした回数が示されます。この数が [送信者に返す前の試行回数] ([IMail SMTP サービス]ページ上で設定) の値に達すると、メッセージは「配信不可」として送信者に返されます。
キュー のファイルを見ると、メッセージがどの段階にあるか判定できます。ファイル名の最初の文字とファイル拡張子で分かります。
IMail はビルトインロッキングシステムをスプールディレクトリのファイル用に採用しています。これで同時並行性の問題がなくなります。ファイル名の最初の文字を修正して、同じディレクトリ内にロック済みファイルとして特別なファイルを作成することで、ロックを作成します。
スプールディレクトリのファイルはクリティカルリードあるいはライトがファイルで行われている間にのみロックされます。1 時間を超える古いロックは削除されます。つまり、クリティカルタイム時間内のシステムクラッシュの結果、最高 1 時間までユーザはファイルあるいはサービスにアクセスできません。
ロック済みファイルにアクセス中の処理がないことが確実な場合は、このファイルを手動で削除できます。期間を長くする理由は、低速リンク経由でサイズの大きいファイルを送信するために時間が必要だからです。例えば、タイムアウトが 2MB 以上の大きさのファイルを、リモートエンドで発生した処理の遅延状態で 2400 ボーダイヤルアップ接続で送信するのに十分な長さでなければなりません。
添付ファイルもまたキューにあります。複数の添付ファイルには、Windows エクスプローラの命名規則が使用されます。例えば、attach.txt、attach(1).txt、attach(2).txt などです。
通常、IMail Server は、配信プロセスの一部として .tmp ファイルと添付ファイルをクリーンアップします。しかし、SMTP で、配信の間に最悪の故障があった場合、これらのファイルは削除されない可能性があります。[スプールクリーナーユーティリティ] を実行すると古いファイルを削除することもできます。詳細については、「スプールディレクトリの整理」を参照してください。