WhatsUp Gold を使用したアプリケーション監視
アプリケーション監視 ( メニュー ) (「APM」とも呼ぶ) は、パフォーマンス統計とアプリケーション全体の正常性に関するデータを収集しながら、サービス停止が発生する前にパフォーマンスの低下と潜在的な問題についてアラートを通知します。APM は、組織がサービスレベルを測定して、サービスレベル契約 (SLA) を保証し、さらにアプリケーションパフォーマンスのボトルネックや障害発生箇所をピンポイントで特定するのに役立ちます。APM では、監視対象のデバイスで実行されているアプリケーションとアプリケーションレイヤーサービスのパフォーマンスを監視できます。
背景
このセクションでは、完全な APM ソリューションを構築するために
必要な構成要素について説明します。
WhatsUp Gold とその関連文書では、アプリケーション監視に関して次の用語を使用しています。
- 。アプリケーションプロファイル、インスタンス、およびコンポーネントをアプリケーションの種類 (Microsoft SQL Server、Microsoft IIS、Microsoft Windows など) ごとに分けています。アプリケーションのプロファイル、インスタンス、およびコンポーネントを設定すると、アプリケーションの正常性に関する情報の監視を開始できます。
- 。アプリケーションは、1 つまたは複数の監視対象システムで実行される 1 つまたは複数のプログラムで構成されます。WhatsUp Gold で使用するアプリケーションには、次の 3 つの種類があります。
- 。単純なアプリケーションとは、別のアプリケーションに依存せずに実行できるアプリケーションのことです。例: Microsoft Server 2008 R2。
- 。複雑なアプリケーションとは、1 つまたは複数のアプリケーションに依存するように設定されたアプリケーションのことです (たとえば、WhatsUp Gold には IIS および SQL Server が必要です)。
- 。ディスクリートアプリケーションとは、複雑なアプリケーションが依存するアプリケーションのことです (たとえば、IIS および SQL Server は、複雑なアプリケーション WhatsUp Gold が依存するディスクリートアプリケーションです)。ディスクリートアプリケーションは、複雑なアプリケーションを監視する場合に使用されます。
- 。アプリケーションプロファイルは、WhatsUp Gold 内で特定の種類のアプリケーションを監視するための青写真です。コンポーネントのコレクションと、特定の種類のアプリケーションの正常性や状態を反映する個別のアプリケーションを定義します。アプリケーションインスタンスは、アプリケーションプロファイルの定義どおりにアプリケーションのコンポーネントをホストする実際のデバイスに関連付けることによって、アプリケーションプロファイルから作成されます。アプリケーションプロファイルへの変更は、そのプロファイルから作成されたすべてのインスタンスによって継承されます。プロファイルの変更は、上書きされたフィールドでは継承されません。
- 。アプリケーションインスタンスは、アプリケーションプロファイルの実行中のコピーで、特定の種類のアプリケーションの正常性とパフォーマンスの定義に必要な、定義済みのコンポーネントのコレクション、個別のアプリケーション、およびしきい値を監視します。アプリケーションインスタンスは、コンポーネント、コンポーネントグループ、またはディスクリートアプリケーションを追加することで、アプリケーションプロファイルを拡張する場合があります。アプリケーションインスタンスが拡張されても、アプリケーションプロファイルは、変更されません。
- 。コンポーネントとは、アプリケーションプロファイルの一部として収集された 1 つのデータポイントです (CPU 使用率など)。
- 。重要なコンポーネントとは、アプリケーションインスタンスの状態に影響するコンポーネントのことです。重要なコンポーネントが停止状態になると、アプリケーションインスタンスも停止状態になります。一方、重要でないコンポーネントが停止状態になった場合、アプリケーションインスタンスは警告状態となり、コンポーネントが停止状態であることを示します。
- 。重要なコンポーネントグループとは、アプリケーションの稼働/停止状態に関する複雑な評価を可能にする特定のロジックを含むコンポーネントのグループのことです。たとえば、A、B、C、D という 4 つのコンポーネントがある場合、A と B、または C と D が停止すると、アプリケーションは停止状態になるというロジックを適用できます ((A and B) or (C and D))。重要なコンポーネントグループは、それが停止状態として評価されるとアプリケーション全体が停止状態になるため、常に「重要」と見なされます。
検出
検出の準備。検出時に適用するプロファイルを選択するか、新しいプロファイルを追加します。
アプリケーションを監視するための WhatsUp Gold の設定は単純なプロセスで、まず、特定の種類のアプリケーションのパフォーマンス、正常性、および状態を理解するために必要なデータポイントをキャプチャするプロファイルを選択します。アプリケーションプロファイルは、青写真にデータポイントをキャプチャするために必要なコンポーネント、ディスクリートアプリケーション、および関連しきい値をまとめたもので、個々のアプリケーションインスタンスを作成する際に使用できます。これらのインスタンスは、アプリケーションをアクティブに監視します。
Ipswitch では一連のプロファイルをご用意しています。これらのプロファイルは、WhatsUp Gold のインストールが正常に行われると使用できるようになります。また WUGSpace コミュニティからダウンロードすることもできます。さらに独自のアプリケーションプロファイルを作成して WUGSpace コミュニティで共有することもできます。
必要なプロファイルが用意できたら、アプリケーションを自動的に検出し、検出されたアプリケーションごとにインスタンスを作成できます。また、インスタンスを手動で作成し、監視を開始する前に個別に変更することもできます。
アプリケーションの検出。選択したアプリケーションプロファイルに一致する常駐アプリケーションを含むデバイスを検出します。
WhatsUp Gold で監視対象のデバイス上のアプリケーションを検出して、そのデバイスのアプリケーションインスタンスを作成することができます。検出するには、アプリケーションのプロファイルに少なくとも 1 つの検出可能なサービスまたはプロセスコンポーネントが関連付けられている必要があります。アプリケーションプロファイル内で、Windows サービスまたはプロセスコンポーネントを追加または編集する場合には、 が有効であることを確認してください。
アプリケーションを検出するには:
- 上部のナビゲーションメニューで、 を選択します。
- アプリケーションの検出を開始するには、まず検出するアプリケーションを 1 つ以上選択し、 をクリックします。選択したアプリケーションによっては、このコントロールは メニューと メニュー内、およびアプリケーショングリッドの最上部にも表示されます。デバイスリストが反映されているナビゲーションツリーに、動的グループと検出スキャンが表示されます。「選択した 1 つ以上のアプリケーションプロファイルには検出可能なコンポーネントが含まれていないため、検索結果に含まれません」というダイアログが表示されたら、 をクリックしてください。
- アプリケーションの検出対象のグループまたはデバイスを選択するには、ナビゲーションツリーの該当するチェックボックスをオンにします。
- をクリックします。アプリケーションの検出:[検出結果] ページが表示されます。
アプリケーションが検出されたら、新しく検出されたアプリケーションのリストを使用して、監視とその後のアプリケーションインスタンスの作成を行うアプリケーションを選択します。
新しく検出されたアプリケーションを監視するには:
- 監視を開始するアプリケーションをリストで特定し、 をクリックします。[アプリケーションの監視の開始] ダイアログが表示され、WhatsUp Gold でアプリケーションプロファイルコンポーネントのテストが自動的に開始されます。
- [アプリケーションの監視の開始] ダイアログを使用して、作成するインスタンスに必要な変更を加えます。このダイアログには次の情報が表示されます。
- 。このボックスを使用して、アプリケーションインスタンスのデフォルト名を変更します。
- 。このリストでは、アプリケーションインスタンスに適用するアクションポリシーを選択します。
- 。このボックスでは、タイムアウトになるまでにコンポーネントテストを実行できる時間を指定します。
- 。このボタンを使用してコンポーネントのテストを即座に開始します。
- 。これらのチェックボックスを使用して、アプリケーションインスタンスの個々のコンポーネントを有効または無効にします。
- 。このボックスを使用して、コンポーネントで問題が発生していることを WhatsUp Gold が報告する条件を指定します。
- 。このボックスを使用して、WhatsUp Gold がコンポーネントを「停止」として報告する条件を指定します。
- をクリックして、アプリケーションインスタンスを保存します。
- ダイアログを閉じて [アプリケーションの検出: 検出結果] ページに戻ります。
- 必要に応じてこの手順を繰り返し、追加のアプリケーションインスタンスを作成します。
プロファイル/モニタの管理/追加
[アプリケーションとプロファイルの設定] ビュー ( メニュー ) を使用してアプリケーションインスタンスを管理します。
分析 (ダッシュボード、ログ、およびレポート)
ログ、レポート、ダッシュボードデータを分析して、パフォーマンス、サービス品質、および影響を評価します。
キャプチャ/共有/エクスポート
アプリケーション監視データを可視化、共有、および再使用するには、[データのエクスポート] (
) および [Dashboard Options (ダッシュボードオプション)] (
) を使用します。